草原

どこにでも有り得るような場所。
低い草……のようなテクスチャが地面をまばらに包んでいる。
ひとり、誰かがそこにいたようだった。

*だれもいない*

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> こより(90)
Helio(ENo.236)
「もちろん いいけれど」
「… … "なれる"までなんて」
「なんだか さびしいわ!」
ふわり風が吹いて、金の髪を浮かばせる。

「あたしを つれてって」

「… … おうじさま?」

彼女が抱える花が、どこか楽しげに揺れる。
へリオは子供らしい、どこかいたずらっぽい笑みを咲かせ───

そうして、片手をあなたに差し出した。
6/2 20:37:37
> こより(90)
Helio(ENo.236)
「えす こーと」
いつか聞いた言葉。検索しなくともわかる。

「… …」

歯車の音はもうしない。

一歩。

6/2 20:31:06
こより(ENo.90)
「まあ。ふふ、『勇者さま』じゃないのは私も同じです、ヘリオさん」

その『冒険』は決して、勇者にしかできない特別なものでは無い。
そう『成った』のだ。

「ですが​──​─おっしゃる言葉も、わかります」

「ですから、ヘリオさん」
「もしヘリオさんが、よろしければ、ですけれど」

そう言って。
演技のような、仰々しい礼を、ひとつ。

「今度こそ」
「あなたが『慣れるまでの間』だけでも」
「エスコートを、させてくださいませんか?」

まるで出会ったあの日の続きのように。
『王子さま』のふりをした、藤波こよりは。
『お姫さま』としてあなたにそう、申し出るのだ。
6/2 16:02:47
> こより(90)
Helio(ENo.236)
「… …」
しばらくの間、テクスチャを眺めていたが。
やがて顔を上げ、あなたをじっと見る。

「だいじょうぶ」

「あたし けっこう びっくりしてるけど … …」
「ちょっぴり わくわくしてるもの!えへ」
「こよりちゃんさんを わすれちゃうのは もったいないもの」
そこにいるのはヘリオだ。
子供らしい冒険心を持った、"ひとり"の村娘だ。

「でも あたし ゆうしゃさまじゃないから」
「ひとりで ぼうけんするのは やっぱり … … こわい」
5/31 22:09:05
> Helio(236)
こより(ENo.90)
「……ええ、そうですね」

不安げなあなたの言葉。
まず頷いて、辺りを見回す。

……彼女がAIとして作られた、その設定に全てを合わせたとて、『村娘』の記憶が消えた訳では無いだろう。

「まさか住む場所ごとなくなるとは、想定外でした。これに関しては謝罪をさせてください。ヘリオさん」

「それに」

「……勝手に『役目』から切り離してしまったことも。ヘリオさんが壊れてしまわないように、と言えば聞こえはいいですが、勝手にやった行為に変わりはありません」

「……ヘリオさんが、『元の生活に戻りたい』ときはいつでも、教えてください」

そのときは。
打ち変えたデータを、元に戻し、そして​──​──
『エンディング』を与えるつもりだった。
5/31 00:31:17
> こより(90)
Helio(ENo.236)
「… …」
紫と白の花を摘み、
ふと周りを見回せば、広がるのは草原だった地面。
所々、テクスチャのノイズが地に張り付いている。

「あたしの いるところ なくなっちゃったわ」

先程の笑顔もつかの間、
花の束を、不安げに抱きしめていた。
5/30 07:30:40
> こより(90)
Helio(ENo.236)
「いし ことば … …」
それは"村娘"では知りえなかったこと。
現れようのなかった黄色。

「うん!だいじに するわ!」
つくりものの世界の、『太陽』の名を持つヘリオ。
そう設定を受けているヘリオは、
ぱっと笑顔を輝かせた。

(→)
5/30 07:27:01
> Helio(236)
こより(ENo.90)
「まあ!ええ、そんな感じですね!」

宝石の名前には詳しい。
それは自身がアクアマリンであることにももちろん由来していたが、それだけではない。

「……『生きる喜び』『希望』」

「それが今、ヘリオさんが見せてくれた石の、石言葉です」

「大切になさってください。それは何よりも何よりも大切な、『あなただけのもの』なんですから」
5/29 17:38:20
> こより(90)
Helio(ENo.236)
「じゃあ … … こよりちゃんさんも あたしと おんなじ なんだ」
コアにある情報。
確かに、その通りに、
村娘の自己認識は変わっていた。

「はじめて?あくあまりん?かく……じゃあ あたしは … …」
とんでもないことは疑問と共に流された。

広げたままの手のひらには、ヘリオドールのかがやきがひとつ。
今までの"首飾り"と、造形が非常に似通っていた。

「… … こういう かんじ?」

だがそれは、すぐに手のひらへと溶け込んでなくなるだろう。
再現、ホログラムのようなものだった。
5/28 21:59:19
> Helio(236)
こより(ENo.90)
「はい!種も仕掛けもございません!……というのはさすがに、無理がありますかね?」

くすりと口元が笑む。

「私は人工知能​──​─AIと呼ばれるものになります。さきほどの綺麗なかわいらしい宝石が私の『核』、アクアマリンです」

「見たことはありましたか?アクアマリン。なければヘリオさんの『初めて』は私になるということです

とんでもないことをサラリと言ったぞ。
5/28 13:54:45
> こより(90)
Helio(ENo.236)
「…… ……」
ぱちくり。

「… … こよりちゃんさん、だ!」
「すごい!てじな … …」
首があっちに傾いたりこっちに傾いたり。
流石に手放しにすごいと言うことはなく、
不思議そうに薄金の髪がふわふわ揺れていた。
5/28 07:20:10
> Helio(236)
*(ENo.90)
「じゃじゃーん♪」

少し眺めていれば、荒いポリゴンは段々とその姿を詳細にしていき。
藤波こよりの姿が現れるだろう。
5/28 00:21:39
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